Kazuki Komatsu*, Takanori Hattori, Stefan Klotz*, Shinichi Machida, Keishiro Yamashita, Hayate Ito, , Tetsuo Irifune, Toru Shinmei, Asami Sano-Furukawa, and Hiroyuki Kagi.
Nature Communications (2024) 15 1 5100
https://www.nature.com/articles/s41467-024-48932-8
小松さんが近年継続して取り組んでいる、ナノ多結晶ダイヤモンド(NPD)をアンビル材に使用したDACを用いた中性子回折の仕事で、今回、最高圧力106 GPaまでの粉末中性子回折をD2Oに対して行い、水素結合の対称化がどの圧力で生じているのかを議論しました。100 GPaを超える圧力での中性子回折を報告したのは我々が最初ではありません(→Haberl et al., Sci. Rep. (2023))が、実際に物質科学への応用として原子座標(ice VII (X)中の水素位置)の精密化を行った点が世界初の成果です。
Naoko Takahashi*, , and Hiroyuki Kagi.
Journal of Raman Spectroscopy (2024) 55 6 706
https://analyticalsciencejournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jrs.6663
ポスドクの高橋さんとの共著です。 高温高圧実験において、ジルコンのラマンスペクトルを使って圧力を決定する手法を、従前より広い圧力範囲へ拡張しました。 標準的な方法で圧力を決定し、圧力スケール間の整合性を担保しつつ調べ直したのは意味があったと思います。他グループの方にも使っていただければと思います。
, Kazuki Komatsu, Hayate Ito, Shinichi Machida, Takanori Hattori, and Hiroyuki Kagi.
The Journal of Physical Chemistry Letters (2023) 14 10664
https://doi.org/10.1021/acs.jpclett.3c02563
高圧準安定相である Ice IV 中の水分子は配向無秩序状態ですが、低温高圧中性子回折実験により、ice IVにおいて120 K付近で微弱ながら水素秩序化が起こっていることを初めて報告しました。B4の卒論のテーマです。